yrunaの氷滑記〜フィギュアスケートあれこれ〜

フィギュアスケート(むかーしむかしは氷滑)の情報いろいろ。

羽生結弦選手イメージの雛人形 後藤由香子さんの追悼企画展

今日は3月3日、ひな祭りの日です。ひな祭りにちなんだ話題をご紹介したいと思います。今日の話題は節句人形工芸師 後藤由香子さんの追悼企画展についてです。

追悼特別企画 『後藤由香子展 ~時空を超えた愛の贈り物~』

期間:2018年2月10日〜2019年4月8日

会場:横浜人形の家

料金:大人(高校生以上)600円/小人(小・中学生)300円
※入館料大人400円/小人200円が含まれています

*1

後藤由香子さんの作品である、「ゴスロリ風」雛人形や、羽生結弦選手をイメージした雛人形が展示されています。会場には計36点の人形が展示されています。

 

記事引用

「伝統は今を生きている」との考えから、大胆な色や現代的なファッションを取り入れた作風が特徴だ。

*2

 

「ゴシック・アンド・ロリータ」

長ったらしいので「ゴスロリ」と以降は表記します。これは「Gothic(ゴシック)」と「Lolita(ロリータ)」という本来異なる2つの要素を結びつけた、日本独自のものです。ファッションスタイルを指す場合や、サブカルを指す場合もありますが大体のイメージは皆さんの中にもあるでしょう。ゴスロリそのものが日本独自であり、伝統とモダンが同時に存在しているものになっています。現代と伝統を上手く融合させていらっしゃった後藤さんが、ロリータでもゴシックでもなく、ゴスロリに注目なさったのはある意味必然だったのかもしれませんね。

 

また、後藤由香子さんは作品そのものだけでなく展示方法も斬新でした。雛人形といえば3段飾りや7段飾り、親玉飾りなどを思い浮かべるのではないでしょうか。お雛様とお内裏様は座った状態で、その後ろには金を基調とした屏風。一般的な雛人形の飾り方はザッとこんな感じでしょう。しかし、後藤さんの展示方法は作品によって異なります。

大胆にもゴシック&ロリータを採り入れた雛人形「Gothic(ゴシック)」

 

こちらはゴスロリ風の室内をイメージした展示になっていますね。

妖精の世界を描いたナチュラルな色合いの雛人形「森のウエディング」

*3

こちらは先ほどの作品とは一転して、明るい色を基調としています。さらに屏風のように後ろに置かれているのは、西欧風の写真立てのようなもの。和装をしているお雛様とお内裏様ですが、後ろの屏風(ではないですがそのようなもの)の前に佇んでいても全く違和感がありません。雛人形定番の檜扇や笏を持たせるのではなく、お内裏様の手には指輪、お雛様の手には小鳥を持たせています。型にとらわれないながらも、本来の雛人形の良さを目一杯引き出している素晴らしい作品です。

 

さらに言えば、羽生結弦選手も「SEIMEI 」を通して現代と伝統を上手く融合させたとも言えますね。西欧発祥のフィギュアスケートという競技において、衣装や曲、振り付けに上手く伝統的な日本の要素を組み込んでいました。

 

ひな人形界において新しい世界を開拓した後藤由香子さんが、フィギュアスケート界において新しい世界を開拓し続けている羽生結弦選手をイメージして、日本独自の現代と伝統が共存したゴスロリ風の作品をうみだす…。

 

生み出す作品それぞれが新鮮で、いつも驚きを与えてくれるという点でも羽生結弦選手と後藤由香子さんは共通しているように思われます。

 

羽生結弦選手のファンの方には必見の企画展ではないでしょうか。

 

会場の横浜人形の家へのアクセスは3通り。

電車

バス

自動車

 

後藤由香子さんの作品が気になった方は是非、横浜人形の家へ!