yrunaの氷滑記〜フィギュアスケートあれこれ〜

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羽生結弦選手の異次元のメンタルを分析 | スポーツ心理学

iRRONA編集部から出た布施努氏の記事が話題になっています。

スポーツ心理学で読み解く羽生結弦「最強メンタル」の秘訣

もうお読みになった方も多いと思いますが、スポーツ心理学の視点から羽生結弦選手を分析している記事になります。

 

「獲得型」か「防御型」か、「縦型(比較)思考」か「横型(比較)思考」か…。とても興味深い内容です。布施氏の記事にわかりやすく説明してありましたので引用させていただきます。

『横型比較思考』と言われ、周りとの比較によって自分を評価する考え方です。

(中略)

他者との比較からつくられる『横型比較思考』に対して、究極の滑りをする自分と現状の自分との比較をベースにした『縦型比較思考』

*1

フィギュアスケートに限らず、メディア側が無駄に煽るなどして「横型思考」に誘導している場合も多々見かけます。SNSやネットが発達した現代において、その雑音は少なからず選手の元に届いていると思われます。そういった中でも、布施氏の言う「縦型(比較)思考」を貫き続けた羽生選手は見事、男子66年ぶり五輪2連覇を達成しました。

 

今回は五輪後に同じく布施努さんが出した記事を紹介したいと思います。

※2018年5月にアップされた記事になります

羽生結弦選手が大事なときに勝つ理由 ~獲得型思考を貫く~ | 布施努 スポーツ心理学で勝つ羽生結弦選手が大事なときに勝つ理由 ~獲得型思考を貫く~ | 布施努 スポーツ心理学で勝つ

羽生結弦選手は、何度も怪我や病気に苦しめられてきましたがここぞという大事な場面では素晴らしい成績を残してきました。

 

あげればきりがありませんが少しだけ…

2014年のグランプリシリーズ中国杯、フリー直前の6分間練習で衝突事故、怪我を負いました。しかし戦い抜き、同年のグランプリファイナルでは素晴らしい演技を披露し同大会2連覇を達成しました。

 

なぜ羽生結弦選手はこうも強いのか??先ほど述べた「獲得型」か「防御型」かに着目して分析しています。

 

一つは、勝つためにプレーする「獲得型」思考であり、もう一つは負けないようにプレーする「防御型」思考です。

*2

羽生結弦選手がどちらの型なのか、この引用文を読めば皆さんは直ぐにわかるでしょう。羽生選手だけではなく、大舞台で結果を残してきた選手たちは「獲得型」の思考をしています。

 

「獲得型」の思考をする羽生結弦選手。平昌五輪では、大怪我の影響で封印せざるを得なかった4回転ルッツを除く(彼の持つ)最高難度のジャンプ、4回転ループを構成には組み込みませんでした。彼はなぜ4回転ループを飛ばなかったのか?これは「獲得型」思考の面から見ると、消極的な理由ではなく、むしろ勝つための理にかなった選択だったと言えるでしょう。とても腑に落ちる説明が記事中になされていますので気になる方は是非読んでみてください。

 

「縦型思考」と「獲得型」思考を持ち、正しい方向に努力を続けている羽生選手。日本開催の世界フィギュアでまた素晴らしい演技を披露してくれることでしょう。